2017年6月23日~7月15日 悲劇的な査読

 暑くて死にそうですね。死なないように、熱中症対策をいたしましょう。

 昨年でしたか、私が書いたある大したことのない書評(Aさんの執筆した本への書評)に対して、Aさんから反論を頂戴しました。そこで、私はAさんの反論に対して反論すべく、今年の1月にAさんの反論が掲載された某誌(私も会員)に反論原稿を投稿いたしました。今から考えると、これが悲劇のはじまりだったのでしょう。

 つい先日、私が送った反論原稿について、投稿先の某誌の編集部からメールが届きました。本文はわずか1行で、「掲載」あるいは「不掲載」とも書かれておりませんでした。そのメールからわかったことは、私の原稿は論争相手であるAさんが査読したことで、その内容がメールで転送されてきたのです(Aさんは某誌の編集委員)。しかも、わずか数行。

 ここでお気付きのとおり、一般常識から考えると、論争相手に査読をさせるなどありえないことです。公平性や中立性を著しく欠いた行為です。それが最大の不備です。もう一つはメール本文に「転送します」という趣旨のことが1行だけ書かれていましたが、いったい何のことなのかさっぱり意味がわからなかったことでした(掲載する、しないとか、修正してほしいとか指示がない)。つまり、極めて不親切な内容といえましょう。

 Aさんの査読というのも、わずか数行のもので、査読というよりも感想に等しいものでした。自分が批判されているのですから、そうなってしまうでしょうね。ここではあえて、内容には触れません。

 その後のやり取りで一番驚いたのは、当の編集部もAさんも読んだことがない(もちろん内容を知らない)、しかも私の投稿論文に一切内容的に関わりがない、Bさんの論文を取り上げて説明せよと指示してきたことでした。

 Bさんの論文を読んで、内容を理解したうえで、「渡邊の論文で触れるべき論文だから取り上げよ」というならわかるのですが、まったく読んだこともないし、内容もわからないのですから、呆れて開いた口がふさがりません。極めて非常識としか言いようがありません。

 以上のような大変非常識、不親切な対応をされたので、私には不信感が募るだけでしたので、投稿を取り下げる旨を通知しました(ほかに投稿すると)。すると、一転して掲載したいという話になったのです。理由は、反論原稿を載せないとメンツがあるとか、編集委員のAさんの圧力に屈したといわれたくないというものでした。

 自分たちで反論原稿をAさんに査読させて「圧力に屈したといわれたくない」とは、「よく言うわ」と呆れ果てました。また、そもそも論文はメンツで載せるのではなく、内容が掲載するにふさわしいから掲載するのでしょう。おまけに、言い訳が2点あり、一つは「掲載しないとは一言も言っていない」、もう一つは「われわれも読者もBさんの論文の内容を知らないだろうから、ぜひ紹介してほしい」とありました。

 たしかに「掲載しないとは一言も言っていない」のはそうなのですが、掲載するとも言っていません。2点目のことは、やはり意味不明で非常識です。そんなに知りたかったら自分で読んで、自分で紹介したらいいでしょう。

 もう某誌の編集部への返信は、止めました。すでに「取り下げる」と言っているので、別のところに投稿します。それにしても、こんなに不親切かつ非常識な学会があるのかと驚きました。最後のメールの冒頭には「お詫びします」と書いているものの、後段で珍妙な言い訳をしており、これではまったく謝ったことになっていません。

 某誌の編集部の対応は、非常識かつ不親切で、結局のところ自己保身しか考えていないとしか言いようがありません。
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プロフィール

渡邊大門(わたなべ だいもん)

  • Author:渡邊大門(わたなべ だいもん)
  • 1990年3月関西学院大学文学部史学科卒業
    2008年3月佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了 博士(文学)
    E-Mail:watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■=@)
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