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2016年8月26日 スケールメリットの少ない日本の私立大学

 おはようございます。相変わらず暑いですね。昨日の夜も蒸し暑く、朝起きると例のごとく体がネバネバしておりました(苦笑)。一度、南下した台風が、また戻ってくるそうです。しかも、超大型とか。気を付けましょう。

 先日、友人から大学の国際化に関するシンポジウムのご案内をいただきました。錚々たる面々がパネリスト、報告者として登場するものです。それはそれはすばらしいもので、「どんどんやってくれ!」と思うわけですが、少なくとも小さな大学には無縁と思いました。学生募集で手一杯です・・・。

 私が高校生の頃は、子供の数が多く、何もしなくても受験生はいくらでも大学を受験していました。定員割れなど聞いたことがありません。ごく一部の大学だけだったのでしょう。しかし、昨今は周知のとおり、少子化のみならず、大学の乱立状況も相俟って、私立大学の多くは定員割れが常態化しています。

 一方、昔の大学は、基本的に授業をやって、先生は適当に研究をし、出口の就職支援をやっていればよかったのですが、今はそれだけではありません。

・授業は内容もさることながら(よりわかりやすく)、IT化に積極的に対応する。

・学力の低い学生への対応。

・研究は助成金獲得が苛烈化する。

・地域貢献が求められ、生涯教育以外への対応が必要。

・大学の国際化への対応。

・キャリア教育への対応。

・ボランティア活動の推進。

・高大連携の推進。

などなど・・・、挙げたらキリがないですが、業務が劇的に増えたのは間違いありません。ここには書きませんでしたが、学生募集は教職員が総動員です。

 学生数の多い総合大学は、教員、職員が多いので、そのスケールメリットを生かし、専門部署を作り対応ができます。しかし、小さな大学は、逆に教員、職員の数が少ないので、わざわざ「国際課」「研究支援課」「生涯学習センター」などの部局を作って対応できません。一つの部局が、それぞれの業務を担当することになります。ましてや、小規模校は職員数が少ないので、教員の校務負担が非常に大きいといえます。

 そのように考えると、乱立気味の大学が少ない受験生を奪い合うよりも、むしろ文科省が小規模校の合併を積極的に促し、スケールメリットを生かせるような政策転換が必要と思います。

 余計なお世話ですが。
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プロフィール

渡邊大門(わたなべ だいもん)

  • Author:渡邊大門(わたなべ だいもん)
  • 1990年3月関西学院大学文学部史学科卒業
    2008年3月佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了 博士(文学)
    E-Mail:watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■=@)
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