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2014年1月8日

 朝方は晴れていたが、午後から徐々に曇ってきた。そのうち雨が降るらしい・・・。ちなみに、明日も雨とのこと。それにしてもやることが多く、収拾がつかなくなる。

 よく本のタイトルのつけかたについて聞かれるので、少しメモ的に。本のタイトルのつけ方は、おおむね次のようになろう。

①著者と編集者がアイデアをだしあって、出版社内で検討したのちに決定する。
②出版社のほうで勝手に決める。
③シリーズになっているので、最初から決まっている。たとえば、ミネルヴァ評伝選は人名がタイトルだし、中経の文庫さんは『誰も知らなかった ●●●●の謎』に決まっているなど。

 最終的に、必ず社長が決定する出版社もある。意外と思われるかもしれないが、影響力を持っているのが営業担当である。実際に書店などで営業に行くかららしい。

 昨年のケースで言えば、私の場合は非常に良いタイトルをつけていただいたので、大変うれしかった。しかし、過去には正直に言えば、「?????」というものもある。そういうときは、「タイトルが「●●●●」に決まりました」と聴いた瞬間に、非常に落胆して力が抜けてゆく。おいらも人間だからね。読者の目を引くために(売ろうとして)、奇をてらったのだろうが、かえって裏目に出るケースもあるようだ。むろん、つけた人には悪気がない。

 ヘンなタイトルがダメな理由は、ただ一つ。電車の中でカバーをかけずに読めないからだ。恥ずかしい。そうでなくても、ほかの人から「何の本を読んでいるの?」と聞かれると答えられない。だから、タイトルは大切で、あんまりヘンチクリンなものをつけるとマズイということになろう。特に、歴史本の場合は、妙なタイトルをつけても、さほど意味がないように思える。

 個人的には、あまりにベタなタイトル(たとえば、単に『関ヶ原合戦』とか)はどうかと思うが、タイトルを見ても何の本だかわからないのも問題があるように感じる。ビジネス書や自己啓発本ならよいのかもしれない。可能であれば、本の内容を示すキーワードと少し刺激的なフレーズを組み合わせればよいだろう。しかし、所詮は中身が問題であって、普通のタイトルであれば大して変わらないようにも思う。

 実は、40枚くらい書いて放り出した論文の残骸が4編くらいある。「よし続きをやるぞ!」という気にならないのは、やはり時間の間隔が空いてしまったから。論文の書けなくなった人の多くは、一時に集中してやらないからだと思う(個人差があるが)。なので、論文を書くときには史料を読んできちんと執筆メモを作り、書き出したら一気に80%くらいは仕上げて欲しい。残り20%は、少々時間をかけてもいいのではないか。もちろん、人によって方法は違うので、この限りではない。

 ちなみにときどき「渡邊さん書くの早いですね」といわれることがあるが、「早い」というよりも「命懸け」なんだな。生活がかかっているので。原稿という負債は数多く抱えており、かつてサラ金に追われた人のごとく、「明日までには何とか・・・」というセリフがすっかり板に付いてきた。悲しいことではあるが、こんなにありがたいことはなく、物書きとしては最高といえよう(?)。
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プロフィール

渡邊大門(わたなべ だいもん)

  • Author:渡邊大門(わたなべ だいもん)
  • 1990年3月関西学院大学文学部史学科卒業
    2008年3月佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了 博士(文学)
    E-Mail:watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■=@)
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