2016年2月27日 忙しいことはありがたい+川添昭二など編『黒田家譜』(文献出版)
おはようございます。今朝も寒いですね。小さい頃「寒い!」というと、親から「冬は寒いに決まっているだろう!」と怒られた記憶があります。まあ、そりゃそうですね。
それにしても、再び忙しくなってまいりました。2・3日ほどは、多少は自分のペースを保てたのですが。しかし、忙しくないと困るのです。「いやー、やることが全然なくてねえ!」というのは終焉です。忙しさに感謝しつつ。
今日は、川添昭二など編『黒田家譜』(文献出版)を紹介しましょう。
この本には、2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の際に大変お世話になりました。平たく言えば、黒田家の歴代当主の伝記というところでしょう。著者は福岡藩に仕えた儒学者・貝原益軒です。ただ、繰り返し拙著で述べましたとおり、孝高・長政は顕彰されているので、悪いことは一切書かれていません。それが執筆の目的なので・・・。
何年何月に何が起こったかという点は、おおむね正しいといえます。人物評価や二人が採った作戦などは確かめようがなく、常識的に考えると褒め過ぎだろうと。したがって、『黒田家譜』の記述に基づき、「孝高・長政父子はすばらしい人物だ!」と鵜呑みにすると、福岡藩の策略に完全にはまることになります。注意が必要です。
『黒田家譜』は孝高や長政を知る上での基本史料には間違いありません。それは、『黒田家譜』の記述がすべて正しいという前提ではなく、ほかの一次史料と照合しながら、『黒田家譜』の記述を検証し、正しい孝高や長政の姿を求めるという点において基本史料たるものと確信しております。
講演をしておりましたら、孝高の熱烈なファンの方がいて、ときに激しく非難されたことがありましたが、それは上記の理由に基づくものです。別に孝高や長政が悪い人間だと言っているわけではないのです。
未だに研究者のなかでも、二次史料を鵜呑みにしたり、自分の説に都合の良いように利用している人がいます。もちろん、それは自由ですが。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
それにしても、再び忙しくなってまいりました。2・3日ほどは、多少は自分のペースを保てたのですが。しかし、忙しくないと困るのです。「いやー、やることが全然なくてねえ!」というのは終焉です。忙しさに感謝しつつ。
今日は、川添昭二など編『黒田家譜』(文献出版)を紹介しましょう。
この本には、2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の際に大変お世話になりました。平たく言えば、黒田家の歴代当主の伝記というところでしょう。著者は福岡藩に仕えた儒学者・貝原益軒です。ただ、繰り返し拙著で述べましたとおり、孝高・長政は顕彰されているので、悪いことは一切書かれていません。それが執筆の目的なので・・・。
何年何月に何が起こったかという点は、おおむね正しいといえます。人物評価や二人が採った作戦などは確かめようがなく、常識的に考えると褒め過ぎだろうと。したがって、『黒田家譜』の記述に基づき、「孝高・長政父子はすばらしい人物だ!」と鵜呑みにすると、福岡藩の策略に完全にはまることになります。注意が必要です。
『黒田家譜』は孝高や長政を知る上での基本史料には間違いありません。それは、『黒田家譜』の記述がすべて正しいという前提ではなく、ほかの一次史料と照合しながら、『黒田家譜』の記述を検証し、正しい孝高や長政の姿を求めるという点において基本史料たるものと確信しております。
講演をしておりましたら、孝高の熱烈なファンの方がいて、ときに激しく非難されたことがありましたが、それは上記の理由に基づくものです。別に孝高や長政が悪い人間だと言っているわけではないのです。
未だに研究者のなかでも、二次史料を鵜呑みにしたり、自分の説に都合の良いように利用している人がいます。もちろん、それは自由ですが。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
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