2016年3月12・13日 大河ドラマ「真田丸」批評のスタンス+高坂好『歴墨遺産』新宮町教育委員会編刊
おはようございます。今朝も寒いですが、それは明日までで、火曜日からはかなり暖かくなるようです。昨日は忙しくて、ブログの更新をし損ないました。誠に申し訳ございません。
今日は、大河ドラマ「真田丸」批評のスタンスについて触れておきましょう。
いきなりですが、次のような質問をしたら(かなり抽象的ですが)、皆さんはどう思うでしょうか?
・行列のできるラーメン店Aの「味噌ラーメン」は、本当にうまいのか?
・美人女優Bは、本当にキレイなのか?
・話題沸騰のドラマCは、本当におもしろいのか?
答えは「人によってそれぞれ」としか言いようがありません。ラーメン店Aの「味噌ラーメン」を「うまい!」と激賞する人もいれば、「いや、ちょっと口に合わないな」と思う人もいるでしょう。美人女優Bを「美しい!」と褒めたたえる人もいれば、「いや、好みのタイプじゃないな」という人もいるはずです。話題沸騰のドラマCを「めちゃおもしろい!」と毎週楽しみにしている人もいれば、1回見ただけで「イマイチ」と次から見ない人もいるでしょう。
要は主観の問題であり、それぞれの価値観なりが投影されていることになりましょう。それは、大河ドラマ「真田丸」についても同じで、「おもしろい!」と感じる人がいれば、「おもしろくない」という人もいるわけです。
私の場合は時代劇に限らず、どちらかといえば重厚なドラマが好きです。どうしても、これまで見た時代劇と比較して、「真田丸」には物足りないものを感じてしまいます。もちろん、繰り返しになりますが、ドラマに「正しい史実を」とは一切思いません(あまり荒唐無稽になると、別物になってしまいますが)。むしろ、ストーリーそのものが面白いのかを重視します。
ただ、いろいろな方が批評をご覧になるので、極端に過激な(刺激的な)口調になることや奇矯なまでの批判は避けています。また、毎回書いているとおり、ドラマの内容を補足すべく、史実の周辺を書いたり人物紹介などを行っています。
批評は私の意見であって、そうは思わない人はたくさんいます。今朝たまたま見たネットの記事では、「家康のバカ殿ぶりがおもしろい」とありました。それも一つの意見ですが、私はそうは思わないということになりましょう。同時に、私は「面白い」という人の意見に反論を試みようとは思いません。なぜなら、まったく無意味だからです。また、ほかの人と違った見解を提示するのが私の仕事でもあり、そのツッコミに賛同いただける方がいれば、成功といえるわけです。
たぶん、この「真田丸」は最後までこの調子で進むのでしょう。仕方がありません。逆に言えば、途中から変わると変ですからね。
ということで、あたたかく私の大河ドラマ「真田丸」批評を見守っていただけると幸いです。
言うまでもございませんが、現場のスタッフの皆さんや俳優さんたちは一種懸命おやりになっているわけで、その点は心から敬意を表します。また、時代劇が厳しい状況なので、大河ドラマには頑張ってほしいというのが本心です。
今日は、高坂好『歴墨遺産』新宮町教育委員会編刊を紹介しましょう。
以前紹介しましたが、高坂氏は赤松氏の研究者として知られています。しかし、お若い頃(東京帝国大学出身)は、播磨国矢野荘の研究を卒業論文のテーマとし、その卒業論文が『歴史学研究』に掲載されたほどです。今井林太郎先生とは同窓で、親交が深かったようですね。卒業後、鹿児島県で教員として勤めました(その後、実業家に転身)。
実際、高坂氏の研究は多岐にわたっています。邪馬台国を中心とする古代史、姫路藩主池田輝政の2割打出し検地などです。本書はそうした赤松氏研究以外の論文を集成し、同時に史跡関係のプリントやエッセイなどを収録したものです。
また、『赤松氏六代』(『赤松円心・満祐』吉川弘文館のもともとの構想)は大変興味深く、『兵庫史学』(今は廃刊)、『兵庫県の歴史』(今は廃刊)、『日本歴史』の執筆構想メモも残っています。
残念ながら、同書は品切れのようです。在庫状況は、今のたつの市教育委員会にお尋ねになってもいいでしょう。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
今日は、大河ドラマ「真田丸」批評のスタンスについて触れておきましょう。
いきなりですが、次のような質問をしたら(かなり抽象的ですが)、皆さんはどう思うでしょうか?
・行列のできるラーメン店Aの「味噌ラーメン」は、本当にうまいのか?
・美人女優Bは、本当にキレイなのか?
・話題沸騰のドラマCは、本当におもしろいのか?
答えは「人によってそれぞれ」としか言いようがありません。ラーメン店Aの「味噌ラーメン」を「うまい!」と激賞する人もいれば、「いや、ちょっと口に合わないな」と思う人もいるでしょう。美人女優Bを「美しい!」と褒めたたえる人もいれば、「いや、好みのタイプじゃないな」という人もいるはずです。話題沸騰のドラマCを「めちゃおもしろい!」と毎週楽しみにしている人もいれば、1回見ただけで「イマイチ」と次から見ない人もいるでしょう。
要は主観の問題であり、それぞれの価値観なりが投影されていることになりましょう。それは、大河ドラマ「真田丸」についても同じで、「おもしろい!」と感じる人がいれば、「おもしろくない」という人もいるわけです。
私の場合は時代劇に限らず、どちらかといえば重厚なドラマが好きです。どうしても、これまで見た時代劇と比較して、「真田丸」には物足りないものを感じてしまいます。もちろん、繰り返しになりますが、ドラマに「正しい史実を」とは一切思いません(あまり荒唐無稽になると、別物になってしまいますが)。むしろ、ストーリーそのものが面白いのかを重視します。
ただ、いろいろな方が批評をご覧になるので、極端に過激な(刺激的な)口調になることや奇矯なまでの批判は避けています。また、毎回書いているとおり、ドラマの内容を補足すべく、史実の周辺を書いたり人物紹介などを行っています。
批評は私の意見であって、そうは思わない人はたくさんいます。今朝たまたま見たネットの記事では、「家康のバカ殿ぶりがおもしろい」とありました。それも一つの意見ですが、私はそうは思わないということになりましょう。同時に、私は「面白い」という人の意見に反論を試みようとは思いません。なぜなら、まったく無意味だからです。また、ほかの人と違った見解を提示するのが私の仕事でもあり、そのツッコミに賛同いただける方がいれば、成功といえるわけです。
たぶん、この「真田丸」は最後までこの調子で進むのでしょう。仕方がありません。逆に言えば、途中から変わると変ですからね。
ということで、あたたかく私の大河ドラマ「真田丸」批評を見守っていただけると幸いです。
言うまでもございませんが、現場のスタッフの皆さんや俳優さんたちは一種懸命おやりになっているわけで、その点は心から敬意を表します。また、時代劇が厳しい状況なので、大河ドラマには頑張ってほしいというのが本心です。
今日は、高坂好『歴墨遺産』新宮町教育委員会編刊を紹介しましょう。
以前紹介しましたが、高坂氏は赤松氏の研究者として知られています。しかし、お若い頃(東京帝国大学出身)は、播磨国矢野荘の研究を卒業論文のテーマとし、その卒業論文が『歴史学研究』に掲載されたほどです。今井林太郎先生とは同窓で、親交が深かったようですね。卒業後、鹿児島県で教員として勤めました(その後、実業家に転身)。
実際、高坂氏の研究は多岐にわたっています。邪馬台国を中心とする古代史、姫路藩主池田輝政の2割打出し検地などです。本書はそうした赤松氏研究以外の論文を集成し、同時に史跡関係のプリントやエッセイなどを収録したものです。
また、『赤松氏六代』(『赤松円心・満祐』吉川弘文館のもともとの構想)は大変興味深く、『兵庫史学』(今は廃刊)、『兵庫県の歴史』(今は廃刊)、『日本歴史』の執筆構想メモも残っています。
残念ながら、同書は品切れのようです。在庫状況は、今のたつの市教育委員会にお尋ねになってもいいでしょう。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
スポンサーサイト