2016年3月26日 「真田丸」考+『南北朝遺文 四国・中国編』(東京堂出版)
おはようございます。今日もまだ寒いですが、あと二日ほどの辛抱です。春が待ち遠しいですね。
洋泉社様の大河ドラマ「真田丸」批評をアップしたところ、これまた賛否両論でございました。マスコミ関係ではべた褒めのところが少なくありませんが、それにはいろいろと理由があります。当たり前ですが、出演した俳優さんに取材を申し込んだ場合は、褒めることを前提に書きます。めちゃくちゃ書くところはないですよね。
それから映画の批評や本の書評と同じく、大河ドラマの場合も最初から褒めることを前提に書かれるケースもあります(人に勧めるのでから、けなすような作品を紹介することはない)。また、常日頃から大河ドラマとタイアップしているところも同じでしょう。これも仕方がないですね。いろいろと大人の事情があるのです。
ただいえることは、大河ドラマは歴史を素材としたフィクションであり、必ずしも史実そのままを提供しているわけではありません。そんなものは無味乾燥で意味がありません。史実をほじくりかえして、「ここがおかしい、あそこがおかしい」と連呼するのは無意味です。むしろドラマとして、いかに見る人を魅了する作品に仕上げるかが問題となりましょう。
私が好きな映画の一つで、「影武者」があります。黒澤明監督、仲代達也主演です。今では考えられない豪勢なセットも目を引きますが(今は予算上、CG)、役者陣も大変素晴らしく、何より作品そのものが重厚で引き込まれる魅力があります。仲代達也が武田信玄の影武者役を演じていますが、その悲哀と申しますかうまく表現しており、見事な作品に仕上がっています。
ここ数年、試写会などで時代劇をいくつか見ましたが、大半はSFチックなものか、史実なりを素材として茶化しただけのものが多く、非常にがっかりしました。むろん好みがあるので、あくまで私の感想です。
こうして大河ドラマ批評を書くのは、やはり大河ドラマに頑張ってほしいという気持ちがあるからです。私の意見にすべての人が賛同する訳もなく、ましてや私の意見を取り入れて、脚本や演出を変えることはありません。ただ、いろいろと議論を巻き起こして、さまざまな意見を取り入れながら、みんなに楽しんでいただける作品になったらと思います。
今日は、『南北朝遺文 四国・中国編』(東京堂出版)を紹介しましょう。
『南北朝遺文』といえば、当該研究分野の基本史料と言えましょう。同書は、今は亡き松岡久人先生の手になるものです。私の関心は戦国のほうにありますが、目前に迫った死を考えると、南北朝期の勉強もしたいものです。今、同書を繙きながら、少しずつ勉強を進めております。遅いかもしれませんが。
ただ、これですべてが網羅されているわけではなく、その後、新たに見つかった史料も少なくありません。ぜひ、補遺編を刊行いただきたいと考えております。関係者の方、よろしくお願い申し上げます。
在庫はどうなんでしょうか? 古書では、端本で集められそうですね。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
洋泉社様の大河ドラマ「真田丸」批評をアップしたところ、これまた賛否両論でございました。マスコミ関係ではべた褒めのところが少なくありませんが、それにはいろいろと理由があります。当たり前ですが、出演した俳優さんに取材を申し込んだ場合は、褒めることを前提に書きます。めちゃくちゃ書くところはないですよね。
それから映画の批評や本の書評と同じく、大河ドラマの場合も最初から褒めることを前提に書かれるケースもあります(人に勧めるのでから、けなすような作品を紹介することはない)。また、常日頃から大河ドラマとタイアップしているところも同じでしょう。これも仕方がないですね。いろいろと大人の事情があるのです。
ただいえることは、大河ドラマは歴史を素材としたフィクションであり、必ずしも史実そのままを提供しているわけではありません。そんなものは無味乾燥で意味がありません。史実をほじくりかえして、「ここがおかしい、あそこがおかしい」と連呼するのは無意味です。むしろドラマとして、いかに見る人を魅了する作品に仕上げるかが問題となりましょう。
私が好きな映画の一つで、「影武者」があります。黒澤明監督、仲代達也主演です。今では考えられない豪勢なセットも目を引きますが(今は予算上、CG)、役者陣も大変素晴らしく、何より作品そのものが重厚で引き込まれる魅力があります。仲代達也が武田信玄の影武者役を演じていますが、その悲哀と申しますかうまく表現しており、見事な作品に仕上がっています。
ここ数年、試写会などで時代劇をいくつか見ましたが、大半はSFチックなものか、史実なりを素材として茶化しただけのものが多く、非常にがっかりしました。むろん好みがあるので、あくまで私の感想です。
こうして大河ドラマ批評を書くのは、やはり大河ドラマに頑張ってほしいという気持ちがあるからです。私の意見にすべての人が賛同する訳もなく、ましてや私の意見を取り入れて、脚本や演出を変えることはありません。ただ、いろいろと議論を巻き起こして、さまざまな意見を取り入れながら、みんなに楽しんでいただける作品になったらと思います。
今日は、『南北朝遺文 四国・中国編』(東京堂出版)を紹介しましょう。
『南北朝遺文』といえば、当該研究分野の基本史料と言えましょう。同書は、今は亡き松岡久人先生の手になるものです。私の関心は戦国のほうにありますが、目前に迫った死を考えると、南北朝期の勉強もしたいものです。今、同書を繙きながら、少しずつ勉強を進めております。遅いかもしれませんが。
ただ、これですべてが網羅されているわけではなく、その後、新たに見つかった史料も少なくありません。ぜひ、補遺編を刊行いただきたいと考えております。関係者の方、よろしくお願い申し上げます。
在庫はどうなんでしょうか? 古書では、端本で集められそうですね。
さて、連日で恐縮ですが、弊社刊行物のご案内です。
■『幕末・維新に学ぶ 英傑はいかに困難を乗り越えたか』(好評発売中!)New
渡邊大門著
○本書の構成○
はじめに
序 章 若者が活躍した幕末・維新
第一章 坂本龍馬 ―実践から学ぶ―
第二章 陸奥宗光 ―再チャレンジの成功―
第三章 大久保利通 ―信念を貫く重要さ―
第四章 河井継之助 ―抵抗勢力と既得権益の打破―
第五章 勝海舟 ―超人的な努力―
第六章 橋本左内 ―天才の悲哀―
終 章 幕末・維新期の若者に学ぶ
主要参考文献
おわりに
B6判 総ページ数・188頁 定価1,500円+税(計1,620円)
※本書は『「アラサー」が変えた幕末―時代を動かした若き志士たち―』マイコミ新書(2009)を増補・改題したものです。
【本書の内容】
あの幕末維新期の英傑は、なぜ成功したのか。教科書などでは、その生涯がごく簡単にしか取り上げられない幕末維新期の著名人たち。彼らの多くは強力なバックもなく、身分は低く無名の存在であった。そして、彼らの成功の陰には、度重なる試行錯誤と失敗があった! 本書では著名な6人の人物を取り上げ、単なる成功譚ではなく、むしろ試行錯誤と失敗に焦点を当てて叙述を試みた。政治的、経済的、社会的に混迷を深める中で、彼らはいかにして活路を見出したのだろうか。現代に生きる人の大きなヒントになる1冊です。
【購入方法】
代金1,620円を下記の口座のいずれかにお振り込みください。送料は無料です。
【振込方法①/銀行振込】
銀行口座:ゆうちょ銀行 〇一九店 当座 0587410
口座名義:株式会社歴史と文化の研究所 【カナ】 カ)レキシトブンカノケンキュウショ
※振り込まれましたら、送付先住所を明記してメール<watanabe.daimon■peach.plala.or.jp(■は@)>をください。
【振込方法②/振替口座】
口座記号番号:00150-9-587410
口座名称:株式会社歴史と文化の研究所
※図書館等の機関で、見積書、納品書等が必要な場合は、遠慮なくご連絡ください。

何卒ご購読のほどお願い申し上げます。
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